2課 キリスト教の神


1.創造主なる神   

 A.進化論の哲学と創造論の哲学
   *進化の過程をさかのぼると
    進化論は多くの人が当然のことのように受け入れています。そして、現代科学
    の基礎となっています。ところで、進化論をさかのぼるとものの始まりは偶然と
    いうことになります。偶然を始まりとするというのは進化論の哲学です。そして、
    適者生存、過去の人間より現代人のほうが優れているというのも進化論の哲
    学といえるでしょう。
   *神様の意志によって
    今、聖書の創造論を主張する人は非科学的な人間と思われるでしょう。しか
    し、聖書は科学の本ではなく、宗教書であり、哲学的な書物なのです。そのよう
    な観点から、創世記の第1章を見ていきますとそこにはいくつかのポイントがあ
    ります。まず第一には世界は神様の言葉によって形成されたということ。第二
    には神様の言葉が与えられる前の状態は混沌であったこと。第三に神様は創
    られたものに役割を与えられたということです。このように創造論は、この世の
    存在は神様の意志によるものであるというメッセージであり、哲学なのです。    
    
 B.創造主なる神を信じる
    信仰は私たちの価値観の土台であり、生き方(ライフスタイル)の土台です。で
    すから、神の創造ということについても「進化論を否定しなければクリスチャン
    ではない」というように踏絵として捉えるべきものではありません。大切なこと
    は、神に創造された被造物として、創造者の価値観にたったライフスタイルを
    求めることなのです。

   *あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ。【伝道の書 12:1】
    人は神様の計り知れない計画の中で生かされている。『伝道の書』はこの事実
    を示しています。造り主を覚えるということは、造られたものとしての限界を受け
    入れ、神様の計り知れない計画を信じ希望をもって生きることを意味していま
    す。
   *貧しい者をしえたげる者はその造り主を侮る 【箴言 14:31】
    被造物を侮るということは造り主を侮ることです。私たちのうちにある様々な差
    別的感情は造り主を侮ることにつながります。

2.キリスト教の神

 A.多神教の神と一神教の神
   *交通安全の神様、受験の神様、野球の神様・・・
    多神教の神様の特徴は分業制にあります。神様によって得意分野が異なるの
    です。ですから、神様はある分野を仕切っている人間より力ある存在を指して
    いるとも言えるでしょう。また、日本では生きている人に対して○○の神様とい
    った称号を与えることがあります。多神教の神様は人間に近い存在なのです。

   *絶対者、超越者としての神様
    一神教の神様は多神教の神様より超越的な存在です。神様は全知全能で、絶
    対者なのです。一神教の信仰において、人は自らの相対性や不完全さを受け
    入れなければならないのです。

 B.三位一体の神様
   キリスト教の神様は三位一体の神様です。この教理は最も難解ですが最も重要
   な教理なのです。キリスト教の歴史には様々な異端が登場しましたが、三位一体
   論は正統と異端を区別する最も重要なのです。ここでは、神様と私たちとの“関
   係”という観点から三位一体の神様を学びます。
   神様は三つに分かれているのではありません。しかし、三つの異なった関わり方
   をしてくださるのです。それによって、私たちは相対的な存在でありながら絶対者
   なる方を正しく認識することができるのです。

  *父なる神 高きにいます方 絶対者であり創造主である神様
   父なる神様は私たちの創造者です。絶対者であり私たちにとってはるか高いとこ
   ろにおられる方なのです。人は父なる神様の前に心を低くして礼拝をささげま
   す。

  *子なる神 共にいます方  人として世にこられた救い主なる神様
   子なる神様は私たちの救い主です。人として世にこられた方であり、私たちの傍
   らにいてくださる神様です。子なる神様は私たち人を友として受け入れてください
   ます。キリスト教の三位一体の神様は絶対者でありながら、共にいてくださるお
   方でもあるのです。

  *聖霊なる神 内に働いてくださる方 私たちを導く助け主なる神様
   聖霊なる神様は私たちの助け主です。私たちの内なる霊に直接働きかけてくだ
   さいます。聖霊が助けてくださるので、私たちは目に見えない父なる神様を知り、
   遥か昔ただ一度だけ世にこられた子なる神様を信じることができるのです。